小春日和の再会(アマンダ編)

どうしたの?ルイーゼ
今朝から、ずいぶんご機嫌ね
そんなに愛嬌を振りまいても
今日はお出かけしないわよ・・・

なあに?抱っこ?
全く、その笑顔に叶わないわ

あら、誰かが来たみたい
来客を示すモニターの映像は
抱いている娘と同じ、薄茶色の瞳とオレンジ色の髪の長身の男・・・

どうしよう・・・

ルイーゼ、
あなたに父親は必要?

『娘ではなく、お前にあの男が必要なのでは・・・』
・・・低く、抑揚のない声がした・・・

・・・えっ、なに?・・・空耳?
ルイーゼの薄茶色の瞳の私を見つめる

そうね・・・
私の方が、あの人の温もりを忘れずにいる・・・
あの手の優しさを求めている・・・

今、逢ったら
きっと、全て受け入れてしまうかも・・・
・・・拒み通せる自信がない・・・

思いきって、ドアを開けてみる
ルイーゼを抱いてる私を見て、驚いた様子の彼・・・

・・・ああ、やっぱり
・・・ルイーゼはこの人によく似ている・・・
初めて見る父親に、娘は上機嫌で声を出している

身動きせずにいた彼に、不意に抱きしめられた
「捕まえた」
一言、告げられた

この胸の安らぎに包まれたら、もう戻れない・・・
ルイーゼ、
この人を受け入れてもいい?

抱いていた娘がにっこり笑った

<END>


~あとがき~
小春日和の再会を、アマンダ視点で書いて見ました。
何気なく<彷徨うオペさん>も存在します(笑)
考えて見ればオーベルシュタイン元帥って生きているときも逝ってからも、ビッテンフェルトとアマンダの人生の大事な場面に、必ずいるんですよね(笑)
この後、3人で暮らす事になりましたから、<オペさん>は安心してヴァルハラに旅立ってもよろしいかと(笑)