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もの語り コーナー


このコーナーは
ほとんどが フィクションであり
まったく気まぐれな もの語りです


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タマへの想い出

ある日海や山の好きな私は近くの山へ
ふっと足をはこんだ,その帰り道,白い生まれて間もないくらいの
猫が私を呼びとめた,私はその猫にタマと名ずけた
捨て猫はときどき見かけるのだが その時にはどうした事か
ためらいもなく 家に連れ帰ったのであった
タマは すくすく育ち 白い毛並みも艶々と,1ヶ月も過ぎるころには
すっかり家族となり,我が家の環境にもなれたみたいだ
もちろん 山とちがって 住宅地には,トイレや,ほかの家の境界線など
猫として,生活の決まりは あるようなのだ,私も いろいろ
教え込んだりもした,タマは 私と1番よく遊んでいた
私の息子より多分に,,息子は学校だし 私が仕事がら
家にいる時間が多いからだろうが それにしてもなんとも
タマとは 気が合っていたのだった,,月日がながれて
タマもだいぶ大きくなっていた,その間には タマは 色んな所に同席し
いつも一緒についてまわった,,お盆や正月に私達が田舎へ行く時などにもタ マは一緒だったし,いやいやながらもフロにも入れられたり,とか
トイレについて来たりもしていた,特にタマはフロが嫌いで
そうとう反発していたが,私は かってな愛情で きれいにさっぱり
してあげようと,シャンプーなどしてあげた のだった
しかし タマにとっては その事が,心身ともによくない事だったのだ
毛並みは ぼそぼそになったり,顔色もわるくなったりした
よく視察してみると,シャンプーの後タマは自分で毛繕いをするため
全身をなめつくす そのためきれいに濯いだつもりでも
シャンプーの微成分が,タマの口から体に入っていたのだ
それが原因だと,私はきずきタマに詫びた その時のタマは
やっとわかったのか,と 言ったような そぶりをしていた
タマは 眠る時もよく私といっしょだった,気がつくと私の
ふところの中で丸くなって寝ているのだった,どうしてだろう
男同士なのに しかしやけに可愛かった,,寒い時は タマをだいて寝ると暖か くて 私も子供のように丸くなっていた
タマもそれに心よく応じてくれていた,タマは赤ちゃんのようでもあった
いろいろあやしたり,いたずらしたり,いろんなしぐさをして
私を虜にした,,2年目にもなるとタマも色気ずいて
メス猫をおっかけるようにもなっていた,夜になるとほとんど出かけ
深夜にコソコソ帰ってきて,朝には私のふところで寝ているのだった
そんなタマの顔を見て男前になったなぁと思うのだった
そして,あいかわらず,かわいかった
もともとネコ科とはそういゅう動物なのだが,私はタマが
とんでもなく,かわいかった,そんなタマが
私達とはなればなれになる日がきた,,4年目の秋口の
おだやかなある午後の日,4〜5件先で私はタマを見かけた
タマは最近の行動がいつもどうり,他のネコ達と一緒の事が多く
その日も4〜5匹の群れのなかにいた,群れでは大将ではなさそうだが
なにやらネコ同士で話しをしているようだった
私はいつものように声をかけた『タマー』
タマはこっちを振り向き,他の仲間もこっちに目をむけた
タマは私の近くまで来たのだが,仲間の事が気になったのか
そばまで来てすぐ仲間の所へ戻った,別に前にもそんな事が何回か
あったのでその時は私もあまり気にせずに,タマとは別れ
その場を去った,,だが,,その夜から,タマは帰ってこないのだった
どこで何をしているのか,もう4〜5年にもなるが
まったく家の近くまでも,来た様子はない,私は当時だいぶ
タマを探し回った,大きい声で呼びまわり,子供でも
いなくなったかのように,必死に探したが,タマの姿や声はなく
何日か重苦しい日々が続いた,私は子供のころからネコや犬がすきで
いままでにもネコとはいっしょに暮らしたことが何回かあった
遊びに関しては何者であってもつい本気になる性分で
じゃれたり,怒ったり,笑ったり,悲しんだり,していた
とうぜんタマにもそうだったし,自分の息子にも
なにかにつけマジになっているのだ,とうてい大人とは自分では思えない
しかしそんな自分が気にいっているのだ
そんな私を相手に,タマはいつもいっしょにいてくれたのにと
涙がでた,,ネコの年齢は人間の約1/10と言われてる
おそらくタマは生きていないだろう,でも私の心から
タマが消えることはない,そしてまたタマが,私を
呼び止める日がくるだろう,,この前もどっかの捨て猫が
私の目に止まったがタマではなかった
でもきっといつの日かタマは帰ってくる3代目になって帰ってくるだろう