カセイソーダはフレーク状になった物がプラスチック容器に入って売られていますが、強アルカリ物質で粉末を吸込んだり、水溶液が肌に付いたりすると火傷をした時のような症状になります。(カセイソーダを水に溶かしてかき混ぜている時、革靴にはねて靴に穴があいたと言う話もあります。)カセイソーダを水に溶かす時は必ずカセイソーダに水を加えるようにして下さい。逆はとても危険です。また、水を加えてかき混ぜる時、缶を近くから覗き込んだりするのも止めましょう。触ってしまった時は拭き取ってから水で洗って下さい。
水と反応している時は熱を持つので注意して下さい。
透明になるくらい溶けた頃には反応もだいぶおさまります。それから廃油を加えるようにしましょう。

1. カセイソーダを一斗缶にあける


最初にゴム手袋をして、カセイソーダを一斗缶にあけます。この時、舞い上がるカセイソーダの粉末を吸わないように気を付けてください。できればマスクをするのも良いです。

2. 水を加える


カセイソーダの上から850ccの水を加える。この時有毒なガスが発生するので吸込まないよう、顔が缶の上にこないようにしてください。
※注意:逆の順序で、水の後にカセイソーダを入れると高温になりカセイソーダが飛び散り危険です

3. カセイソーダを溶かす


棒を使ってかき混ぜ、カセイソーダを水に良く溶かす。液が透明になるまで良く溶かしてください。写真で浮いているのは、前回作った石けんのカスです。(これは石けんを作る際に影響はありません。)

4. 食廃油を入れる


カセイソーダが充分に溶けたら食廃油を加えてかき混ぜます。食廃油は揚げカスを取り除いておいて下さい。

5.かき混ぜる


食廃油を入れたら30分以上かき混ぜます。かき混ぜる時間が足りないと油が分離することがあります。この時も、跳ねた液に触らないように気を付けます。かき混ぜている途中で酢を加えます。入れるのは、いつでもいいみたいです。

6. 箱に流し込む

30分以上かき混ぜていると、すこしとろみがついてきます。そうしたら発泡スチロールの箱にポリ袋をしいて液を流し込み蓋をします。
こうして混ぜたものが石けんに変わって行く化学反応を「けん化」といいます。

7. 石けんを切る


気温によっても違いますが(気温が高いと早く固まります)、4〜7日くらいで固まるので、包丁で使いやすい大きさに切ります。指で押してみてちょっと後が付くくらいの堅さの時が良く、堅くなり過ぎると包丁で切った時ボロボロになります。
そうなると、のこぎりで切らなくてはなりません。

6. 出来上がり

左の石けんは切ったばかりのもの、
右の石けんは1年経ったものです。
時間と共に白くなり、アルカリも中和され
手荒れもしにくくなって行きます。

 これで出来上がりです。この時はまだアルカリが高いので、1ヶ月以上寝かせてから使用します。1ヶ月以上置いても、手の荒れやすい人はゴム手袋の使用をお勧めします。時間を置くほどアルカリが中和されて、1年くらい経つと手荒れもしなくなります。
 私はこの石けんを毎年夏に1年分まとめて作り、次の年に使うようにしています。洗濯の時の部分洗いや子どもの靴等、汚れがとても良く落ちます。でも、ほとんどは食器洗いとして台所で使っています。
 石けんを台所で上手に使うには少々コツがいります。それは、石けんの濃度を薄めないということです。一度泡立てて洗ったものを下においてすすぎをするとか、桶に水を入れて溜すすぎをすると、一度離れた汚れが戻って再汚染してしまいます。そこで次は、
石けんで食器類を上手に洗う方法をお教えしましょう。

★このページを見て実際に石けん作りをする方は、各自責任を持ってカセイソーダの取扱には充分注意をして作って下さい。
 万が一火傷等けがをしてしまっても、当方は一切責任を負えませんのでご了承下さい。