秋田県及び北海道における鳥インフルエンザについて

2008年4月以降の隣国等におけるH5N1鳥インフルエンザの鳥における発生地域
これまで、専門家の間でも、渡り鳥と鳥インフルエンザの発生・地理的拡大との関連性が明確となっていない。
しかし、最近の新聞では、渡り鳥ルートが関連するかのような記事がなされているのは・・・?
また、2008年4月29日付けpro-Med-Mailでは、今回の秋田県でのH5N1感染白鳥の遺伝子型と韓国で発生しているH5N1鳥インフルエンザの遺伝子型の間の類似性の度合に関する情報を得たいとの記載があるが、専門家は当然両者の類似性について確認をしていると考えれる。
しかしながら、2008年5月8日現在で、その結果については国内の報道を通しての発表はない。
 

2008年5月5日に確認された北海道の死亡白鳥事例に関する国際獣疫時事務局(OIE)への報告
[2008年5月13日更新]
高病原性鳥インフルエンザの発生報告は、2008年5月9日に農林水産省から報告され、OIEで受け付けている。
日本からの報告状況の原文はhttp://www.oie.int/downld/AVIAN%20INFLUENZA/A_AI-Asia.htmを参照のこと。
1.要約

 地域 北海道
 場所 別海町
 初発 2008年4月24日
 終了 −
 種 野生種
 判定対照 動物
 確認症例 1例
 うち死亡例 1例
 淘汰 0例
 殺処分 0例
 影響種 白鳥

2.発生の概要(総発生数2例)

 種 野生種
 確認症例 5例
 うち死亡例 5例

3.疫学概況

 秋田県での発生 

 県当局は、白鳥が発見された場所から半径30km以内に緊急実地検疫を実施し、15の養鶏場に立ち入り検査。5月9日現在、該当地域全体(秋田、青森及び岩手の3県)での養鶏場に対する緊急消毒が実施され、または実施中である。また、同地域の野鳥に対する監視を継続中で、野鳥のサーベイランス対策については環境省と協力している。5月12日現在、秋田、青森及び岩手の3県での異状は報告されていない。

 北海道での発生 

 北海道大学(OIEラボ)は、別海町の野付半島で発見された死亡白鳥がH5N1鳥インフルエンザ感染症例と確認。当局は、4月24日に白鳥が発見された地域から半径30km以内の5つの養鶏場に対して緊急実地検疫を実施。5月12日に同地域の養鶏場の緊急消毒が終了。5月12日までに、異状は見られていない。
いずれの発生でも感染源等は、不明又は結論に至っていない。

 (サロマ湖)
 5月5日に発見された死亡白鳥1羽から、5月10日にはH5N1鳥インフルエンザ確認。5月6日には発見場所から半径30km以内の11の養鶏場の緊急消毒を実施。5月12日までに消毒終了。5月12日までに、異常は見られていない。

4.拡大防止対策

 治療を受けた動物 0例
 ワクチン接種 禁止

5.検査結果

 培養による病原体分離(北海道大学) 5月5日 陽性
 ノイラミニダーゼ阻害(北海道大学) 5月5日 陽性
 病原性指数(北海道大学) 5月5日 陽性

6.今後の報告

 これまでに報告された2つの発生については未解決のままである。これら個別の発生例が解決しないうちは清浄化を宣言できない。この発生は継続しており、その後の報告が登録されることとなる。
 

2008.4.29 秋田県における発生例に関する国際獣疫時事務局(OIE)への報告 
高病原性鳥インフルエンザの発生報告は、2008年4月29日に農林水産省から報告され、OIEで受け付けている。
その報告内容は、次の通り。原文はhttp://www.oie.int/wahid-prod/public.php?page=single_report&pop=1&reportid=7003を参照のこと。
1.要約

報告形式
 緊急
初発
 2008.4.21
本事例に関する最初の確認日
 2008.4.25
報告日
 2008.4.29
OIE登録
 2008.4.29
報告の理由
 登録疾病の再発生
前回発生時期
 2007
簡易検査
 高病原性鳥インフルエンザ
血清型
 H5N1
診断法
 ウイルス検査(基本)、ウイルス検査(確定)
範囲
 国全体

2.新たな発生

発生位置
 秋田県小坂町
初発
 2008.4.21
発生状況
 継続(又は清浄化が確認されていない)
疫学ユニット
 適用なし
影響を受けた種
 種 野生種
 症例数4 死亡数4 淘汰0 殺処分0
影響を受けた動物
 白鳥のみ
発生の要約
 野生種の外見上の致死率100.0%

3.疫学

発生原因又は感染源
 不明又は結論に至らず
疫学的報告
 死亡した3羽の白鳥及び死にかけている1羽の白鳥の計4羽は、同国北部の秋田県十和田湖湖畔で4月21日に発見。関係当局は、4月28日までモニタリングを実施したが、野鳥の大量死を含むいかなる事例も発見されず。白鳥が発見された所から半径10km以内の範囲では養鶏場はなく、監視を行ったその他の養鶏場でも異状はない。この事案の発生後に、日本農林水産省は、十和田湖湖畔を境界とする秋田、青森及び岩手の各県当局に早期の探知による本疾病の拡大防止のため養鶏場のモニタリング強化を要請した。また異状鶏の報告及び養鶏施設に野鳥が入らないようにする適切な措置を講ずるよう併せて要請している。
秋田県当局は白鳥発見地から半径30km以内の15養鶏場に対する緊急検疫を行う。また、同地域周辺における野鳥の監視と、野鳥に対するサーベイランスについて環境省と協働することとしている。