View of the world.




インデックス

1.世界の起源
2.魔界の分裂
3.属性
4.魔界政府と闇魔界
5.天界
6.人間界との協力
7.用語集



















1.世界の起源

こんな逸話が残っている。
太古の昔、混沌としていた大地に一人の神が生まれた。
彼は元々一つだった世界を、その力を以って三つに分けた。
一番高い場所に「天界」、次に高い場所に「現界」、一番低い場所には「魔界」と名付け、それぞれの世界に生命を授けた。
一週間で仕事を終えた神は、自らの住む場所を一番高い「天界」に決め、空から下の世界を見守ることにした。
そのため、天界は神の住む神聖な世界となった。
他方、現界はゆっくりと着実に生物は進化を遂げ、遂に『人間』と言う特異な種が生まれる。
いつしか人間は現界の全てを牛耳ることとなり、現界は「人間界」とその呼称を改めた。
そして魔界では、様々な種の生物が環境に合わせて進化を遂げ、第六感を発達させた彼等は固有の能力を持つようになった。
しかしある事がきっかけとなり、魔界は二つの派閥分かれてしまう。
分かれた魔界はもう片方を「闇魔界」と称し、攻防の絶えない混沌とした世界となった。
それらはすぐ上の界である人間界にも影響を及ぼし、人間界でも平和と混乱が交錯する世の中になっている。
それこそが現代である。


天界・・・神の住む神聖な世界。その他の世界では、「極楽」や「天国」と呼ばれる事もある。
現界(人間界)・・・高い知能を持つ人間がリードしている世界。平和と混乱が絶えない。
魔界・・・賢明な魔界政府によって、秩序ある社会を形成している世界。
闇魔界・・・魔界政府に反対する派閥が作り出した、魔界の中の一部分だが、秩序がなく荒れた世界。





















2.魔界の分裂

「現界」が「人間界」へと呼称を改めたのを同じくして、当時の魔界政府は二つの派閥へと意見が分かれた。
一方は「人間界との共存を図ろうとする者」、もう一方は「人間界に侵出しようとする者」である。
やがて両派閥は冷戦状態へ陥り、魔界の全民を巻き込んだ。
どちらかの派閥につくことを強いられた民は、半々に分かれて派閥を支持した。
両者の攻防は治まることはなく、とうとうバフォメットを頭とする共存派の魔界政府は、ルシフェルを頭とする侵出派を魔界から追放した。
だが侵出派も黙ってはおらず、ルシフェルの魔力を以って、魔界の次元の裏側に「闇魔界」と言う同等の大きさの世界を作り上げた。
魔界と闇魔界を行き来できる者は未だ一人としておらず、干渉を嫌っている。
ルシフェルは闇魔界を拠点として、人間界へ様々な配下を送り込んでは侵出の頃合を見計らっている。
バフォメットはそれを防ぐため、また様々な策を使ってそれを阻止し続けている。

























3.属性

三つの世界を作り上げた神は、生命に属性を与えた。
これらに特化したのは「魔界」の者たちで、それぞれが何らかの属性を発展させ、固有の能力として用いている。
人間界では特にこれらを発展させる事なく、能力を持つものは非常に少ない。
天界の住人である神達も、より強力な能力を持っている。

属性は主に「陰、陽、時」に分類され、陰と陽を細かく砕いたものが「火、水、地、木、空、闇、光」になる。
個々の属性には対立し合って打ち消しあう関係があり、これを相反関係と定義する。
同時に、個々の属性と混ざり合って、より強力な属性を生む関係があり、これは相互関係と定義する。
相反関係の属性を同じ魔力で施行した場合は相殺されるが、どちらかの魔力が強かった場合はその差分の魔力が働く。
例として、火と水で考えてみるとしよう。
火の魔力が強かった場合、水は蒸発するが、水の魔力が強かった場合は火を消してしまう、と言うことになる。
木と時は相反関係がない。
特に時はあらゆる物に干渉するので、相互関係もない。
以下がそれらの分類と関係を表したものである。

・・・水と相反関係、光・闇と相互関係
・・・火と相反関係、光・闇と相互関係
・・・相反関係はなし、光・闇と相互関係
・・・闇と相反関係、火・水・木・空と相互関係
・・・空と相反関係、闇と相互関係
・・・地と相反関係、光・闇と相互関係
・・・光と相反関係、火・水・木・地・空と相互関係
・・・相反関係なし、相互関係なし





















4.魔界政府と闇魔界

我々魔界の者たちにとって、特筆すべきはやはり闇魔界との関係であろう。
前の章の
2.魔界の分裂で記した通り、現在の魔界は二つに分裂している。
共存派である魔界は民による魔界政府の支持のもと、秩序ある民主的な良政が行われている。この制度は人間界に置ける「三権分立制」と似た部分がある。
現在、魔界政府の筆頭は分裂期から変わらずバフォメット氏である。
彼は闇魔界の現筆頭であるルシフェル氏とは親交だったとの記述があるが、分裂期から今日までの対談(私・公不問)は確認されていない。

一方、闇魔界の筆頭(制度が良く知られていないため、この表記を用いる)は分裂期から変わらずルシフェル氏となっている。
前述した通り、闇魔界への干渉は我々の力を以ってしてでも出来ないため、記憶と記述に頼るしかない。
よって詳しい制度は知られてはいないが、闇魔界では筆頭であるルシフェル氏以下特別政府や政党があるわけでもなく、秩序のない荒れた世界となっている。
闇魔界そのものが大きな一つの組織であると考えたほうが良かろう。
だがその組織に統率が取れているかは別問題である。

闇魔界はこれまでも人間界の侵攻を見計らい、総数数え切れぬほどの配下を人間界へ送っている。
人間界との共存を図るため、彼等を一刻も早く人間界から追い出すことが我々魔界政府と魔界の住民の使命でもあると言って過言ではないだろう。





















5.天界

三つの世界を作った神が最後に自らの居場所としたのがこの天界である。
天界は三つの世界のうちでも最も高い場所に存在しており、人間界と魔界をすっかり見下ろすことが出来るそうだ。
天界の住人は他の世界との干渉を拒み、どんな闘争が起ころうと自ら手を下すことをしない。
彼等の使命はあくまで他の世界の成り行きを見届けることである。
仮に他の二つの世界が滅んだとしても、創造神のいるこの天界は滅ぶことはなく、新たな世界を下に創造する。
輪廻を司るのも天界の役目で、人間界で死んだものは魔界政府により裁かれ、天界へ送って輪廻の準備をする者と、魔界の獄へ送って輪廻の準備をさせる者とに分かれる。
輪廻とは、人間界の者が特殊に持つ生来のもので、人間界で過去に犯した罪(これをカルマと言う)をなくすために行われる。
過去のカルマを返すために自らを高めることを「徳を積む」と言う。
全てのカルマを返しきった時、その魂の輪廻は終わり、魔界政府の発行する手形を持って天界の住人・・・つまり、神となる事ができる。
もし一定の輪廻の周期を終えてもカルマが返しきれなかった時、輪廻を終えて魔界の獄で一生苦しむ羽目となる。
魔界の者にはカルマも輪廻もなく、魔界で罪を犯したり闇魔界に力を貸した者は、裁きの後に魔界の獄に一定期間入れられる。
だが、輪廻がない代わりに、魔界で命を絶たれた者はそのまま魂も消滅してしまう。





















6.人間界との協力

闇魔界との攻防を魔界政府や魔界の住人だけで抑えることが困難となり、人間界との協力が実現したのはまだ記憶に新しい。
人間にもごくまれに「能力を開花させる可能性」を持った者がいる。
人間界ではこの事を「霊感」と言うそうだ。
その人間達に「刻印」を与えることでその能力を開花させるこの制度を、政府は「十手人制度」と名づけた。
これによって能力を付与され、それに基づいた技能(スペシャライズ)を身につけた者が「闇の十手人」の称号を与えられる。
彼等は刻印を貰い、魔界の住人に属する事を許される代わりに、魂の消滅まで我々魔界の住人と同じ「闇魔界との攻防」を義務付けられる。
魔界の住人と言っても、実際に彼等が住むのは元の人間界であるため、攻防と言ってもそのほとんどが戦闘行為である。
よって十手人はそのスキルにおいても我々魔界の住人を凌駕することがしばしばある。
その戦闘能力の高さと、人間界独自の戦闘法を使う者もいるだけあって、闇魔界の配下でも余程魔力が強い者でない限りは見かけたら逃げる事を義務づけられている。
十手人は一人だけで行動する者が多いが、チームを組んで行動を共にする者もある。





















7.用語集

特に重要な言葉、その他の言葉の簡単な解説。
漸次ページを付け足していくこととする。

闇の十手人[yami-no-jittenin]・・・魔界から、人間界での闇魔界の住人を取り締まるために与えられる称号。主に霊感の強い人間がなる。単独で任務を遂行するものもいれば、闇の十手人同志が組んでグループ行動するものもいる。芽衣、乃絵留、巧、春日の四人は中でもトップクラスの実力を誇る闇の十手人グループ。

魔界[makai]・・・神が三つに分けた世界の一つ。太古の昔に「人間界との共存を図ろうとする者」と「人間界に侵出しようとする者」との二つの派閥に分かれた。後者は闇魔界を新たに作り、人間界の生霊に力を与えたり、様々な住人を送ったりして侵略の機会を狙っている。正当な政府を持つ魔界では、これら闇魔界の住人の取り締まりを長い間行っている。

闇魔界[yamimakai]・・・人間界を侵出しようとする派閥が、魔界の次元に新たに作り出した、いわゆる「裏」の魔界。闇魔界の最高幹部であるルシフェルを筆頭に、魔界政府との闘争は今もなお続けられている。

天界[tenkai]・・・神が三つに分けた世界の一つ。最も上層にある。分け終えた後で神はここに身を寄せ、魔界と人間界を観察するようになったことから、天界は神聖な場所となっている。成仏霊達は魔界で裁判を受け、天界に行くか魔界内の「地獄」に落ちるかが決定される。

闇十[yamijitsu]・・・闇の十手人の略語。単に「十手人」と略される場合もある。

ルシフェル[Lucifer]・・・闇魔界を取り仕切る最高幹部。天界から落とされた強大な力を持つ堕天使。その魔力は計り知れない。

バフォメット[Baphomet]・・・魔界政府を取り仕切る最高責任者。ルシフェルとは因縁の関係にあったらしい。強大な魔力と頭脳を持っている。

ソロモン78柱の魔物[solomon…]・・・かつてソロモン王の使い魔として名を馳せた魔界の諸侯。個性的な顔ぶれで、昔は闇魔界に肩を持つ者もいたが、現在は全員魔界政府の元で十手人の補佐役をかって出ている。召喚にも積極的。

スペシャライズ[specialize]・・・魔界政府、十手人がそれぞれ持つ特殊能力や特化する武術を全般的に指す。スペシャライズを沢山持っているから強いと言うわけではなく、個々の能力をどのくらい極めているかが強さに関係してくる。

武器術[bukijutsu]・・・魔界独特の武術で、主に魔界で生成された武器を使う戦闘能力の総称。

刻印[kokuin]・・・十手人の称号を持つ者のみが、体のどこかに持つマークのこと。強い能力を発揮すると光る。
十手人ごとに刻印のサイズや位置が違う。
ピースマークを意識しつつ、闇魔界の住人には牙を向く、と言った意味が込められたデザイン。







ゴッドクラス[God-class]・・・魔界で、神に近いほど強大な魔力を持つ魔物の階級を表す。「ソロモン78柱の魔物」では、「マルコシアス」など、伯爵ランク以上の魔物がこれに当る。

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