むし歯について知っておこう
こんな経験はたぶんわたしだけではないと思うが、
わたしは小さい頃「虫歯」というものは、ほんとうに歯の中に虫が住みついているのだと思っていた。
よくテレビに出てくる虫歯は角が生え、尻尾もついており怖〜い顔をしてヤリを持っている。
この虫歯がヤリで歯に穴を掘っているんだと・・・。(^^ゞ
虫歯ができるしくみを専門学的に説明すると難しくてわからん。
なのでここでは猿でもわかるような説明でいこうと思う。
歯の硬さ。知っておいて損はない
ムシバ菌はどこからやってくる?
虫歯ができる原因
虫歯はどうやってできる?
初期むし歯は治せる!
子供向け どうしてムシバができるの?
乳歯のむし歯はどうせ生え変わるからといって放置してもいいのか?
歯の硬さ。知っておいて損はない
歯の硬さってどれくらいかみなさん知っているだろうか?
硬さを表す単位に「モース硬度」というのがあります。
地球上で一番硬いものってなんだかわかりますか?
理系が得意な人ならすぐわかるだろう。
答えはダイヤモンドです。このダイヤモンドがモース硬度”10”となります。
そして歯のモース硬度はというと、外側(エナメル質)はおよそ”7”ぐらい。
ちょうど水晶の硬さぐらいである。
| 硬度 | 標準鉱物 |
| 1 | 滑石 |
| 2 | 石膏 |
| 3 | 方解石 |
| 4 | 蛍石 |
| 5 | 燐灰石 |
| 6 | 正長石 |
| 7 | 水晶 |
| 8 | トパーズ |
| 9 | コアンダム |
| 10 | ダイヤモンド |
←歯の硬さはこれくらい
以外にも歯はけっこう硬いわけで、歯を削るためにダイヤモンドが使われていたりします。
こんな硬い歯をいとも簡単に溶かしてしまうものがある。
それは「酸」だ。この酸がよく言う「むし歯」なのである。
歯って丈夫なように見えてじつはもろかったんですね。
ムシバ菌はどこからやってくる?
ある一家に、まろちゃんという女の子がいました。
まろちゃんのお父さんはまろちゃんがかわいくて毎晩お口にチュウをしていました。
(じつは女の子のほとんどは、本当のファーストキスの相手はお父さんだったりする 笑)
すると、お父さんの口の中にいたムシバ菌が唇を通してまろちゃんに移ってしまった!
さらにお母さん。
自分が一度口にしたスプーンで食べ物をまろちゃんの口に入れてあげているではないか!
ここでさらにまたムシバ菌がお母さんからまろちゃんのお口の中に移ってしまった。
そう、ムシバ菌のほとんどは親から感染するのである。
同居している場合はじいちゃん、ばあちゃんの可能性も大です。
だったら、むし歯菌を移さないためには一生チュウをしてはいけないのか???
いえいえ。
おもしろいことに、2歳半〜3歳までむし歯菌に感染しなかったら一生むし歯になることはないと言われています。
つまり、この歳までにお母さんたちがどうするかでむし歯が左右されると言っても過言ではない。
あなたの周りに歯はきちんと磨いてないのに虫歯が1本もないという人がいたら、
それは親から感染せずに済んだ、もしくはもともと親の歯にもムシバ菌がなかった、のどちらかだ。
むし歯があるってことはそれだけ親から愛情をもらっているということだ、なんて言う人もいましたが…。
ムシバ菌が感染しないよう努力するのも親の愛情です。
じゃあどう努力すればいいのか?
どうしてもチュウがしたいお父さんはほっぺで我慢しよう。
唇は将来の彼氏のためにとっておくべきだ。(笑)
お母さんも自分の口の中にいったん入れた箸やスプーンは子供には使わないこと。
また、お母さん自身がしっかり歯を磨いて口の中のムシバ菌を減らすとにより防げることもある。
虫歯ができる原因
むし歯ができる原因の説明を見ると必ずと言っていいほどこの絵が出てくる。
@細菌(ムシバ菌)
A歯の質
B糖質(主に砂糖)
この3つが一緒になったときにむし歯ができると言われています。
@ムシバ菌
口の中にはいろんな種類の菌が住み着いております。
合わせて数十匹?なんて考えていたら甘い。歯垢を爪で一かたまり掻いたらそこには億単位の菌がいる。
「むし歯菌」とは文字通りむし歯の原因となる菌ですから、「歯周病菌」とは違います。
その中でよく聞く代表的な菌に「ミュータンス菌」があります。
いったん親などから感染すると、常時口の中にひそんでおります。
つまりむし歯菌が口の中にない人は一生むし歯になることはありません。
A歯の質
これは本人の歯磨き習慣に関係ないので、なかなか難しいですね。
一生懸命1日3回磨いてもすぐに虫歯になってしまう人がいれば、1日1回しか磨いてなくても虫歯になりにくい人がいたりで、不公平だなって思ったことあります。(笑)
むし歯になりにくい歯の質を作るためには、歯ができるまでの過程で
やはりお母さんが努力するのが一番では?と思う。
実はお母さんが妊娠中の時から歯の形成が始まっている。
この時期にお母さんが抗生物質を飲んでしまったせいで子供の永久歯が生えてきたとき、へんな色の歯が生えてしまった例もあります。
お母さんは妊娠中の時、また子供は歯が生え変わる乳幼児期に
歯に必要な良質のたんぱく質、カルシウム、ビタミンなどの栄養素を多く含んだ食品を食べることが大切です。
○歯の基質(土台)の材料となる……良質のたんぱく質
鶏の手羽、鯵、卵、豆腐、牛乳
○歯のエナメル質の土台を仕上げる……ビタミンA
豚レバー、ほうれん草、人参、バター、卵黄
○歯の象牙質の土台を仕上げる……ビタミンC
ほうれん草、みかん、ピーマン、トマト、キャベツ
○カルシウムの代謝や石灰化の調節役……ビタミンD
肝油、卵黄、バター、牛乳などに多く含まれているが、紫外線に当たると皮膚の下でビタミンDはできる!
日光浴を充分していれば不足することはないのだ。
○石灰化のための材料……カルシウムとリン
いわし丸干、スキムミルク、牛乳、ひじき、チーズ
そして歯が生えてきたら効果があるのはフッ素!
結晶生成の促進、再石灰化促進(一度溶け始めた歯の表面が元に戻って硬くなる)などの効果があり、酸に溶けにくい強い歯質にします。
また、むし歯菌の活動を抑えたりする力もあります。
B糖質(とくに砂糖)
じつはお砂糖が入っていない食べ物ならいいでしょ?という中途半端な知識のお母さんが多い。
ここで栄養学。
果物はお砂糖を入れなくても甘い。この甘さの原因は果糖である。
牛乳ならお砂糖が入っていないから大丈夫でしょ?と思いがちだがじつはこれにも乳糖という糖分が含まれている。
「ブドウ糖」も聞いたことがあるかと思います。
血液中のブドウ糖が多いとみなさんがよく聞く「糖尿病」と診断されます。
糖分を取りすぎると、むし歯だけでなく糖尿病になる可能性もあるということだ。
そして砂糖は正式にはショ糖といい、実はブドウ糖と果糖から構成されている二糖類である。
さむらいの二刀流みたいなもん?(ちがうか・・・)
とういうことで、お菓子ではなく普通の食事だからむし歯にはならないだろうと思っていても
何気に食べた食品の中になんらかの糖分が入ってることもあるわけです。
そして最もむし歯菌が大好きな糖質は「砂糖(ショ糖)」である、と認識しておいてください。
ちなみにキシリトールやパラチノース、ソルビトールなど、むし歯菌が酸を産生できない甘味料も近年増えてきました。
これは大変ありがたいことだ。
お菓子を食べるならこういった甘味料だけ入っているものをぜひおすすめします。
C時間
気をつけてもらいたいのは砂糖の摂取量だけではない。「時間」も関係している。
いかに砂糖が口の中に停滞しているか、が問題なのだ。
1日1リットルのコーラを飲んでる子供が2人いるとしよう。
A君は朝ご飯のときと、3時のおやつの時に500mlずつ飲んでいる。
B君は1リットルのペットボトルを常にそばに置いておき、ちまちまとゆっくり時間をかけて飲んでいる。
どちらも1日の摂取量は同じだが、断然B君の方がむし歯になりやすい。
つまり、だらだらと時間をかけてお菓子を食べないことが大切。
決まった時間におやつを与え、それ以外の時間は食べないよう習慣づけよう。
むし歯はどうやってできる?
私が幼い頃勘違いしたように、むし歯は歯に住み着いている虫と思っている人はいるだろうか?
今更ながら、大人ならみんな知っていると思いますがむし歯の正体は「酸」です。
酸が歯の表面を溶かしていき、穴ができる。この穴を一般に私達は「むし歯」と呼んでいます。
人間にはいろんな垢(あか)ができる。
お肌の垢、耳アカ、目ヤニ、髪のフケと同じように歯にも垢がある。これを「歯垢(しこう)」(英語ではプラーク)という。
この歯垢ってヤツは単なるアカで終わらない。じつは歯垢の正体は恐ろしくも菌の塊なのだ。
そして人間が砂糖を食べると歯垢に棲んでいるバクテリアが砂糖を分解して酸を作り出す。
ここで小学校の理科で習ったことを思い出してみよう。リトマス紙で実験したことがあるはずだ。
酸性と聞くと私が一番に思い浮かべるのはレモンだ。ちなみにレモンのpH(ペーハー)は2.5。
中性で代表的なものは水道水でpHは6.5〜7.0。アルカリ性でよく聞くのは洗剤かな。
つまり、酸が作られるということは歯垢のpHの値もどんどん下がっているわけでして
pHが約5.5以下になると歯の表面が溶け出す。これがむし歯のはじまりとなるのだ。
実は、私たちが毎日食事をするとその度に歯垢のpHが5.5以下になります。
この時に歯の表面がほんの少し溶けます。
けれども食事の度に唾液が分泌され、この唾液のおかげでpHは元に戻ります。
すると少し溶けた歯の表面が修復されるのです。(下の絵参照)

しかし、食事の合間にだらだらと間食をしているとpHが戻れなくなり、歯もどんどん溶けていきむし歯になっていきます。
特に眠っている間は唾液の分泌が少なくなるので、夜寝る前に甘いものなどを食べるさらにむし歯になりやすい環境になります。
むし歯は夜つくられるといってもいいくらいです。
初期むし歯は治せる!
初期むし歯とは、歯からミネラル(カルシウム)が溶け出し、穴があく1歩手前の状態をいいます。
歯医者さんでは「CO(シーオー)」と呼ばれています。
自覚症状がなくぱっと見た限りではわかりにくいですが、よくよく見ると表面が歯の色より白く、ざらざらしています。
この段階で積極的にフッ素を取り入れ、毎日しっかり歯を磨いていれば溶けたところが修復される(これを再石灰化という)可能性大です。
つまり手入れ次第で初期むし歯は治るというわけです。
いったん穴があいてしまうと、修復は不可能でもう削るしか治療方法がありません。
だから、この初期むし歯の段階が勝負なのだ!
初期むし歯と再石灰化
花王さんより拝借(^^ゞ
子供向け どうしてムシバはできるの?
むし歯ができるまでの過程を子供向けに説明したいと思います。
これをぜひ子供に広めていただけたら幸いです。
とある子供のお口の中には芋虫みたいなむし歯菌が住んでおりました。
名前は「みゅー太」

このミュー太はお砂糖がだぁ〜い好き。
子供がケーキを食べると、さっそくお口の中に入ったケーキのお砂糖成分をみゅー太も食べ始めました。

お腹いっぱいになったみゅー太は、最後にうんちをしました。

すると、みるみるうちにこのウンチが歯を溶かし始めたのだ。

つまり、みゅー太のウンチが歯を溶かして初めてムシバとなるのである。
乳歯のむし歯はどうせ生え変わるからといって放置してもいいのか?
とぉんでもない! ブンブン(>_< )( >_<)ブンブン
乳歯も永久歯と同様、むし歯の治療をする必要がある。
どうせ抜け落ちてしまう歯をなぜ治療する必要があるのか?その理由をいくつかあげると
@乳歯の時期でむし歯ができやすい環境であれば永久歯のときもそうだ。
つまり、乳歯の時点でむし歯が多ければその後生えてくる永久歯がむし歯になる確率も高い。
A乳歯のむし歯が大きくなりさらに根の先が腫れてしまうと、
その根のすぐ下に控えている永久歯の成熟を妨げることがある。

B乳歯のむし歯が大きすぎて早い時期に抜歯してしまうと、
永久歯の生える順番が狂って歯並びが悪くなったりあごの発育に影響を及ぼす。

<乳歯のむし歯の特徴>
○進み方がとても早く、あっという間に大きな穴になる。
○むし歯が隣の歯まで移り、2〜3本一緒にむし歯になってた、なんてことが多い。
○むし歯がかなり進んでから「痛い」などの自覚症状が出てくるので、気がつくのも遅くなってしまう。
ということで、子供の歯はお母さんが常にチェックするか、定期的に歯医者さんに行って検診するのがベスト。
私としては、検診に行くことで歯医者さんに慣れておくのもいいと思うんですが。
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