あおもりとベンガルとつなぐ会
用語解説

○ DRCSC:Development Research Communication & Services Centre 通称:サービスセンター
インド国西ベンガル州のサンタル民族の農村で、農村開発を行っている開発NGO法人。本部は、コルカタ。創設者の一人が、Mr. Ardhendu S. Chatterjee (オルデンドウ・S・チャタジー氏)。来日経験が豊富で、日本語にも堪能。チャタジー氏の妻が、公子(さとこ)夫人である。
URL: http://www.drcsc.org/

○    サンタル民族
アーリア人が移り住む前からインドに住んでいる先住民族。今は、指定民族(Scheduled Tribe)とされ、人口は500万人を超えている。東インドに散在して住んでおり、絵画、歌や踊り等芸術的天分に恵まれている。

○ MPEC センター:多目的教育センター
 サービスセンターが、貧困な農村に、就学前教育、思春期の少年・少女、母親を、主な対象とし、教育機関として設置したセンター。幼児には就学前教育を提 供し、少女たちには、将来の収入につながるように、カーターステッチ(刺繍、日本ではノクシカタとして知られている)やケーシー織(裂織)、洋裁などを教 えている。これまでに、設置されたのは、マドプール村(バンクラ県)、サルバナンドプル村(ビルブム県)、ミドナプール村(プルリア)など、5カ所。 ABAは、
 マドプール村とサルバナンドプル村のセンターを支援してきたが、これらの2センターは、2009年、政府管轄のICDSセンターとなり、ABAの支援は この年で終了した。

○ ICDS: Integrated Child Development Services
 「幼児教育統合プログラム」あるいは「母子健康プログラム」と訳される。貧困層の、6歳未満の幼児とその母親、妊婦、授乳中の母親を主な対象とし、栄養 補給・保健衛生指導などを行う政府のプログラムである。
 通常、ICDSセンターと呼ばれる公民館のような所で、毎日、1食分の調理した食事を支給することになっている。そして、食事に集まってくる就学前の子 ども達に対しては、読み書き等の簡単な学習の指導をすることが望ましいとされている。しかし、そこに勤務する教員の情熱と意識次第で、運営の実態は様々で ある。

○ インド
map
ご存知のようにインドは、世界第二位 の人口を抱え、国土面積も日本の9倍もあり、かつ世界史で有名なインダス文明に代表 される歴史を誇る大国です。しかし、経済的には貧困な国です。隣のバングラデシュも貧しいのですが、貧困が「均一にある」のです。それに対して、インドの 貧困の特徴は、貧富の差があまりにも大きいということでしょう。

   ここで、インドのNGO事情を大橋正明氏(斎藤千宏編著:『NGO大国・悠久の国の市民ネットワーク事情』明石書店)に基づいて少しお話ししますと、イ ンドでは、NGOという呼称には否定的な印象があり、むしろ「社会活動団体(Social Work Groups)」とした方が望ましいとのことです。また、何をもってNGOと定義するかという問題を考えなければ、インドには、NGOが数万から100万 団体もあるそうです。

  ただ、インドの社会活動団体の多くは、以下の五つの法令の いずれかに基づいて政府に登録されている。

 ということでこれらの登録法に基づいて登録している社会活動団体と 規定しても、インドには1万5千団体から3万団体のNGOがあるそうです。これは、大変な数です。